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TISがどうしてXRをはじめたのか?
もくじ
開発基盤センターの伊藤です。XRフレームワークの開発に取り組んでいます。
私はワインが好きで地方に行くとワイナリーを探します。今は会津若松市在住でたまに喜多方市に遊びに行きます。喜多方市でワイナリーを探しているとワイナリーではないんですが和飲蔵という酒屋を見つけました。明治に建てられた蔵を改修してワインセラーになってます。ワインは詳しくないんですがチェーン店やスーパーでは見ないワインばかりでいくつか購入して飲んでみるとびっくりするぐらい美味しかったです!ワイン好きな人、喜多方市にいらした際はぜひお立ち寄りください。
本題に入ります。360度カメラとUnityで作ったバーチャル空間の舞台裏でXR事業化に取り組んでいます、という話しをしました。今回はそもそもどうしてTISでXRを始めたのかを紹介したいと思います。
きっかけはR&D
2016年、一般向けのVRヘッドマウントディスプレイが販売されました。
FIRST LOOK AT THE RIFT, SHIPPING Q1 2016
こういった動向を踏まえTISでもXRをやるぞ!ということでメンバーが招集され、翌年2017年から先端技術の研究開発を行う戦略技術センター(STC)でXRの研究開発を本格的に開始しています。
組織として「本格的に」開始したのは2017年からですが、2016年には招集されたメンバーがすでにXRに向けた活動に動き出していました。
Tech-CircleでVR/Unityアプリを作るハンズオン勉強会を開催しました!!(2016年10月)
みんな大好きユニティちゃんが自分の周囲を駆け回ります。Unityちゃんが結構早く動くので、見失った時にVR空間でキョロキョロ探す、Unityちゃんが近づいてきた時に臨場感を感じられるなど面白い体験ができるハンズオンになっています。今やっても面白そうなハンズオンですね。
それから2021年のXR事業化を開始するまでに様々な実績を上げています。
HoloLensハッカソンで最優秀賞頂きました!(2017年4月)
2017年4月にはHoloLensハッカソンで最優秀賞を受賞しています。現実空間に擬似的なエージェントを表示させて、その相手に話しかけることでお天気を調べる、動画を再生するといったことを実現しました。柱の向こう側をエージェントが歩いてるの凄くないですか!周囲の環境を把握して動いてます!
RE:COLLAB Rooms(2019年7月)
2019年にはVRプロジェクトルームの中でホワイトボードや付箋を使ったアイディア発想を行うためのコラボレーションツールを開発しています。今でいうメタバースのようなものですね。実際に触らせてもらったことがあるんですが、集中検討するためオフィスから離れてカラオケボックスで打合せしたことがあって、その時のように日常から離れた場所で活動しているような感覚でした。物理的に同じ場所に集まらなくても新しい活動場所を作り出せるのは凄い時代がやってきたなと思います。
他にも大学との共同研究や実証実験にも取り組んで来ました。ここでは詳細を割愛しますが当時はどれも新しい取り組みなのでぜひご興味ある方はリンク先を参照ください。
TIS、東京大学稲見研究室とXR技術を活用した遠隔コミュニケーションの社会実装に関する共同研究を開始(2019年~)
凸版印刷とTIS、離れていても体験を共有できる技術を共同開発(2019年3月)
XR(AR/VR)技術を活用して「鉄道むすめ」が名所のガイドを行う新たな観光ツアーを実施(2019年11月)
万博記念公園内を走る自動運転車両内でバーチャルキャラクターがスポットをリアルタイムに紹介する対話型の新たな移動体験型サービスを実証(2020年10月)
2021年に突然XRを始めたというわけではなく、一般向けのVRデバイスが登場した2016年頃からTISではXRに取り組んできておりそこそこ長い歴史があります。
T&Iならではの取り組み
ここからはXRの取り組みがT&I(テクノロジー&イノベーション本部)という組織で広がっていますという話をしたいと思います。
「Create and Boost Business with Technology」をスローガンに、TISインテックグループ全体に先駆けた高度なエンジニアリングと新規事業創出を担う組織がT&Iです。
T&Iミッション
- 技術による既存事業の強化
- 将来の事業の核となる技術の研究開発
- 先進技術を用いた将来に成長を見込める新規事業の立ち上げ
T&Iミッションにあるように「技術」を軸にした組織です。T&Iの雰囲気についてはTISの技術をリードするT&Iとは?現場で活躍する社員に聞いてみた!をご覧ください。
T&Iは冒頭に登場した戦略技術センター(STC)を含め次の組織で編成されています。
2016年にSTCの数名で始まったXRの取り組みをベースに、今では各組織のプロジェクトが連携するまで活動が広がっています。XRチームの関係者全員が一丸となりXRの事業化に向けて取り組んでいます。
XRはリアルな体験に近づけるために次のような技術的な課題が多く存在します。T&Iの複数プロジェクトが連携することでこうした課題を一つずつ解消していき、XRチーム全体でXRへの習熟度を上げることでXRの事業化という大きな目標達成を目指しています。
- 空間のデザインやユーザ体験の向上方法
- マルチプレイ、音声/映像などの大量データ通信技術
- ゲームエンジンをベースとしたアーキテクチャ
- 身体的負荷が少なく操作性のよいデバイス
まとめ
TISがどうしてXRをはじめたのか、現時点のT&IでのXRへの取り組みを紹介しました。
私個人としては最近家族で「宇宙兄弟」というマンガにハマっていて、XRで月に立てる日が来ないかなとワクワクしています。
XRで一緒に未来を作りませんか?
XRを活用した地域活性化を目指して新規事業開発を進めています。
現在は360度カメラで撮影した映像を使ってバーチャル空間を作り、その空間にアバターで集まり現地を体験できるようなサービスを考えています。