3.6. スケジュール

このトピックでは、『3.5. タスクと役割分担』にて検討したタスクの実施スケジュールを検討していきます。基本的な考え方については『全体テスト計画ガイド』の『4.8.スケジュール』をご参照下さい。

性能テスト計画で検討する他のトピックとの関係

このトピックと関係がある主要なトピックは、以下の通りです。

検討方法

性能テストのスケジュールを検討する際は以下の点に注意が必要です。

    • テスト環境の設計から始める必要がある。
    • テストの初回実施時にトラブルが起きやすい。
    • 性能テストを止めてのボトルネック解消と再実施が必要となることが多い。
    • 性能テストは実施が遅くなるほどリスクが高い。
      性能テストはそもそもの実施時期がプロジェクト終盤のため、実施が遅れてしまうと性能問題を検知するのがリリース直前になってしまう可能性があります。性能問題は一朝一夕には解決しないものが多く、こうなってしまうとほとんどの場合リリースが出来なくなるので、非常にリスクが高くなります。

上記の観点から、早い時期に準備を始める必要があり、性能テストの実施期間も長めに確保する必要があるほか、性能テストの開始時期も早い方が望ましいです。

また、性能テストを他のテストと並列で実施すると、性能テスト実施時のシステムに対する負荷によって、他のテストへ影響が出てしまう可能性があります。そのため、性能テスト実施時はテスト環境を占有するスケジュールにすることが望ましいです。

上記を踏まえ、以下に『3.5. タスクと役割分担』のタスク例に対し、どのタスクをどの工程で実施するかを検討した例を示します。〇のついている工程で作業を実施します。
各工程の略称やそれぞれの実施タイミングが以下となっている理由については注釈をご参照ください。

要件定義 外部設計 内部設計 PG・UT IT ST
テスト環境の設計
テスト環境の構築
外部連携システム
との調整
性能テスト
シナリオ作成
性能テストケース
作成
性能テストデータ
準備
負荷ツール準備
性能テスト実施
性能テスト結果の
評価
性能の
ボトルネック解消
性能テストの
再実施と再評価

注釈

工程の略称は以下の通りです。

    • PG:プラグラミング
    • UT:単体テスト
    • IT:結合テスト
    • ST:システムテスト

例として挙げている各タスクの実施スケジュールを設定した意図は以下の通りです。

    • テスト環境の設計、テスト環境の構築
      設計と構築作業は他の環境構築作業と並行して進めるスケジュールとしています。
    • 外部連携システムとの調整
      外部システムとの連携部分も性能テスト範囲に含める場合、外部システム側でもテスト環境の準備が必要であるため、要件定義時点から調整を行っていくスケジュールとしています。
    • 性能テストシナリオ作成、性能テストケース作成
      外部設計が終わった機能のテストシナリオから着手するスケジュールとしています。
      また、機能によっては内部設計の内容を踏まえてバリエーションを検討する必要があるため、一部機能についてはテストシナリオとテストケースの作成を内部設計で実施するスケジュールとしています。
    • 性能テストデータ準備
      データモデルの設計が完了してからの着手となるほか、テストシナリオやテストケースの内容を踏まえての実施となるため、内部設計からの着手としています。
    • 負荷ツール準備
      負荷ツールのテストシナリオ作成はアプリケーションを動かしながら実施する必要があるため、PG・UTからの着手としています。また、事前疎通の実施はIT~STで実施するスケジュールとしています。
    • 性能テスト実施、性能テスト結果の評価、性能のボトルネック解消、性能テストの再実施と再評価
      どれも性能テストの工程で実施する作業となります。