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ローコード開発基盤の評価レポート

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楽々Framework3の製品概要

楽々Framework3は住友電工情報システムが提供するローコードプラットフォームです。
部品組み立て型開発というコンセプトの元、開発ツールRakStudio上にてUI+基本ロジックからなる部品をくみ上げていき、部品の動作をUI・ロジック面でカスタマイズすることで動作するアプリケーションを開発します。
また、データモデルからデータモデルに表現されているテーブル(レコード)を処理するためのアプリケーションのプロトタイプを自動生成する機能が充実しているので、事前にデータモデルを十分に検討してから開発を進めるDOA(Data Oriented Approach)との親和性が高くなっています。

部品組み立て型開発

楽々Framework3の最大の特徴は、プログラムパターンと呼ばれる粒度の大きな画面部品を組み合わせてアプリケーションを開発することです。
プログラムパターンは複数の画面(単票や一覧など)、画面遷移、DBアクセス、エラーチェックなどをラップした汎用部品です。検索パターン、登録パターン、更新パターンなどがそれに該当します。

 

登録パターンであれば、入力画面、入力チェック、確認画面、登録処理、結果表示画面までの一連のフローが含まれていますが、特定のテーブルには依存していません。
このような登録パターンを従業員テーブルに適用する(関連付ける)ことで、従業員登録のプログラムが出来上がります。楽々Framework3におけるプログラムとはプログラムパターンを特定のテーブルに適用したものです。
次に、出来上がったプログラムに対して、画面の表示内容をカスタマイズしたり、複合項目チェック、メール送信、メッセージ表示などの機能をアクションコンポーネントとして組み込んだりすることで、詳細な動作を定義することができます。

プログラムパターンは900種類以上用意されており、いずれも品質が担保されているので、適切なプログラムパターンを選択し、各テーブルと結びつけ、カスタマイズを行うことで、品質の高いプログラムを効率よく開発することができます。

データモデルからの自動生成

プログラムを作るためには多数の部品の中から適切なものを選択し、組み合わせてゆく必要があります。
この作業の効率化のため、楽々Framework3ではデータモデルからプログラムを自動生成する機能が提供されています。
開発ツールRakStudioにデータモデルをインポートすると、テーブル構造に適するプログラムパターンが複数選択され、各テーブルのマスタメンテナンスを行う一覧画面、詳細画面、その他サブ画面からなるプログラムが複数、自動生成されます。
生成されたプログラム群はプロトタイプと呼ばれ、画面構成の異なるものが10通り程度生成されます。その中から要件に合うプロトタイプを選択し、それをベースに開発を進めていきます。
自動生成された段階で単純なマスタメンテナンスアプリケーションとしては動作するレベルに仕上がっています。そのため、個別要件のためのUIやロジック調整を部品に対して行うことで、目的のアプリケーションを完成させることができます。

画面デザインの自由度

楽々Framework3が生成した画面は、オブジェクトの位置や装飾を変更する微調整だけでなく、独自に用意したスタイルシートやHTMLソースを取り込む機能も提供されています。

ロジック自由度と拡張性

楽々Framework3は部品組み立て型開発ツールであり、ロジックは組み合わせた部品に含まれる、アクションと呼ばれる処理の発動条件や動作をカスタマイズすることで定義します。
ロジックは以下のように、直線的な処理順序として表現します。分岐に相当するアクションはありませんが、ループのアクションは準備されています。

 

用意されているアクションで実現できない処理は、javaでJarファイルを作成し、アドオンとして組み込む必要があります。楽々Framework3ではアドオンに対して製品のバージョンアップの影響をうけないインターフェースが提供されています。

製品を使用した感想

楽々Framework3を使った感想について以下に記述します。
※本章については、無料セミナーへの参加と公開資料による学習のみ実施した開発者がサンプルアプリを構築した時に感じた感想となります。3~5日間の本格的な有償トレーニングを受講した開発者の感想とは異なる場合があります。

楽々Framework3では一覧や明細の表示方法を少しずつ変えた、10種類程度のプロトタイプが生成されるので、自動生成機能に関しては、試用した3製品の中で最も完成度が高いと感じました。楽々Framework3では複雑な処理はJavaで作成する必要がありますが、今回のサンプルアプリ構築ではその必要はありませんでした。しかし、より複雑なアプリケーション開発ではどの程度必要になるかは検証が必要と感じました。部品のカスタマイズについてはプロパティを設定するだけで行うことができるので、プログラミング経験がなくても扱いやすいと感じましたが、設定項目が多いので、使いこなすには部品に関する十分な知識が必要と感じました。部品について十分な知識を持っており、部品の機能で充足できるアプリケーションを開発する場合は、プログラミング経験が少なくても、かなり効率よく開発を進められると思われます。

効果的な活用場面

楽々Framework3の特徴と活用に適する場面は以下のとおりと考えます。

  • データモデルを起点にアプリケーションを開発していくという考え方を基本とする。
    →DOAにて開発を進めたい場合。
    →既存のデータベースを変えずに、そのアプリケーションだけを導入したい場合。
  • 機能豊富なプロトタイプを自動生成できる。
    →各テーブルへのCRUD+CSV・Excelアップロード/ダウンロード機能を中心に多数の画面からなるアプリケーションを構築したい場合。
    →動くものを早期に確認したい場合。
  • サーバライセンスであり、ユーザ課金がない。
    →大企業の社内システムなど、ユーザ数の多い環境で利用したい場合。

本コンテンツはクリエイティブコモンズ(Creative Commons) 4.0 の「表示—継承」に準拠しています。

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